ETV 特集: 日本 SF の50年

台所仕事をしている間、Y が何の気なしに TV をつけたらやっていた。最初の方を見逃したのが残念。再放送希望。
星さんとか小松さんとか筒井さんとか、あの作家たちはああやって毎晩馬鹿話をしていたんだなぁ。その片鱗を感じられただけでも価値があった。「宇宙空間ひとりぼっち」って、解説が要るね。それにしても「原子力発電所見学ツアー」の映像が残っていたとは!
ぼくらが子供だった頃、未来というのはとても輝かしいものだった。そうした未来図を描いたのは当時の(まだ若い) SF 作家たちだったんだなぁと今になって思う。なんといってもアポロが月に行き大阪では万博があって、(当時から見た)将来にはエアチューブの移動機関が発達し石油蛋白とかオキアミを食わされることになっていたわけだ。その裏返しで終末論も盛んだった気がする。時は冷戦下、東西核戦争の危機は去らず、公害も深刻だった。世紀末まではあと 30 年足らず。こういうアンビバレントな状況で日本の SF は育っていったわけだ。
その後の「浸透と拡散」そして「解体と変容」についてはご存知の通り。
エンディングの音楽は坂本龍一オネアミスの翼だった(よね?)。なかなかいいセンスだ。