いせやへ

吉祥寺のいせやと言えば毀誉褒貶さまざまな声はあれど武蔵野・多摩地区を代表する居酒屋であることに論を俟たないが(学生時代の友人は「居酒屋界の岩波書店」と評した。まさに言いえて妙)、本店は 5 月からビルに改装の計画があるという噂が流れているので、4 月中に行っておきたい。…ということで友人と呑みに行くと言う話を Y にしたら、23 日から旅行だからその前に連れて行け、という話になったので仕事を切り上げて急遽吉祥寺へ。
Y はユースホステルの会員証を書きかえるというので紀伊國屋書店で待ち合わせ。「散歩の達人」が折よく武蔵野・三鷹の特集だったので徒然に眺めていると、いせやの記事を発見。どれどれと読んでみると驚きの事実が!(というほど大層なものではない)
記事によると、いせやの改装計画は「市長が変わるから取るだけ取っておいた」という計画だけであって、特に 5 月からいきなり工事でどうこうという話ではないらしい。店の人は取材に対して「建て替えるとしても2、3年先」とか答えていた。どうも店の脇に掲示された工事計画を見て早合点した人が 5 月から改装という話を流したのではないかと推測される。この手の話は裏を取らないといけないね。

というような話をやってきた Y にしたら、なーんだ、ということになったが、折角なのでいせやへ。5 分くらい待って中に通される。しばらく来ていなかったが建物は相変わらず煙で燻されていて何もかもがセピア色にくすんで見える。ビールを頼むとサッポロラガーが出てくるのも昔のままだ。シュウマイと煮込みで乾杯したが、ちょっと寒かったので後は熱燗に切り替えて焼鳥を食らう。
Y が相席のオヤジ二人の伝票を間違えて手にとったのがきっかけでなぜか船旅やら自転車の話で盛り上がる。こういうのもいせやのいいところ。
二人でビール 1 本とお銚子 6 本、いろいろ食べても会計は〆て 5400 円。これがいせやクオリティ。
公園店の隣のドナテロウズでジェラートを買って井の頭公園を散歩しつつ食べる。