河口湖〜奈良田〜富士川〜沼津ツアー #2

目が覚めてカーテンを開けると快晴。今日は基本的にひたすら富士川沿いを下るだけなので楽だ。
朝ご飯を食べて(今日も二人でお櫃を空けてしまった)出発。昨日昇ってきた県道を下り、R52 にちょっと入ったところのコンビニに堂々とした風格の黒猫がいた。入口の脇で香箱座りをしてやってくる客を値踏みするように睥睨している。試しに撫でてみたらまったく嫌がるそぶりも見せずにゃあと鳴くのみ。おにぎりを買って外に出てみると、餌を食べて満足したらしく口の周りをぺろりと舐めて顔を洗うとどこかへ行ってしまった。猫のいるコンビニっていいね。
富山橋で富士川を東に渡り身延線沿いの県道 9 号線を南下する。基本的にやや下り気味の平坦な道なので走りやすく交通量も少ないが、ところどころ 20m ほどの坂を登って下ってを繰り返す感じ。そのまま県道 10 号に入り、蔵造りの商店が立ち並ぶ身延の駅前を過ぎるといきなりの急坂が出てきた。登りきってみると 9% の表示がある。下りは 10%。
南部町に入って内船駅でトイレを借り、ちょっと行ったところの木陰でおにぎりを食べ休憩。ふと思い出したがこの南部町って甲斐南部氏の南部なんですね。盛岡の南部氏の先祖だ。
さらに富士川を右側に見ながら下っていく。川筋沿いに視界が開けていて気持ちがいい。身延線の列車が思い出したように通りかかる。
遠島駅のところから一旦 R52 を交差するように南へ。ちょっと坂を登ったところの自販機でお茶を買ったら Y が目を見開いて驚いている。何があったかと後ろを振り向くと、そこにはでかい富士山。「振り向けば奴がいる」という感じ。熱中症気味だった Yにペットボトルで額と首筋を冷やさせ、さらに県道を進む。木々の間から富士山が見え隠れする山道という感じで、自転車的にたいへん素晴らしい。林の中を走っているといつの間にか静岡県に出た。
県道沿いに富士川を左岸に渡ったり右岸に戻ったりしつつ道の駅富士川楽座へ。腹が減ったので 3F の食堂で桜海老かき揚げ丼つきの蕎麦セットを食べる。桜海老の風味がよい。目の前には富士川と富士山。大変眺めがよい。
腹が満ちたところでまた走り出す。富士川橋を渡りひたすら東へ。信号が少ないところばっかり走っていたので信号にひっかかるたびにいらいらさせられる。
東田子の浦駅の近くのスーパーでコーラを買い堤防の上に登ってちょっと休憩。さらに堤防上を東に走る。遠くに見える沼津港がなかなか近づかない。R134 から見る江ノ島もこんな感じだよなぁ、と思いつつ東へ。沼津港近くになると堤防下に猫を何匹か見かけたが、その中の一匹の模様が凄かった。体の前半分は真っ白、腹から後ろはアメリカンショートヘアー模様というか茶色のタビー。おそらくアメリカンショートヘアーの猫が捨てられたか何かでその辺の猫と交配したという話なんだろうけれど、キメラかモザイクじゃないかと思わせるくらいに模様が真っ二つ。こんな猫はじめて見たよ。
沼津港から一旦北上し、銭湯に入ってから港に戻り飯を食べることにする。あらかじめ検索しておいた銭湯朝日湯はたいへん趣のある風呂だった。壁に掲示された入浴者心得の文句が時代がかっているし、ペンキがところどころはがれていたり、カランとシャワーのピッチがずれていたりする。しかし湯は熱めではあるが極端に熱すぎるわけではなくいい風呂だった。
沼津港に戻り魚河岸丸天で飯を食べようとするが店が込んでいる様子で客が並んでいる。これを見た Y は疲れたから帰りたいと言い出す。さすがにこのまま帰っても飯を作る気力はないのでそのまま並んでいたら 30 分ほど待って席に通される。刺身盛り合わせ定食を頼んだが、生桜海老のうまいこと。
満ち足りて沼津駅に戻り東海道線輪行。熱海で乗り換えたら向かいの席に女子高生と派手な化粧の 20 代前半の女が乗ってきた。この女が女子高生にカラーの冊子を見せて何やら宗教の勧誘をしている様子で、「末法が…」云々と聞こえてくる。ふーん、あれが話に聞く折伏ですか。携帯の赤外線でメールアドレスの交換までしてたが、大丈夫かあの女子高生。
小田原で小田急に乗り換えて狛江に着いたときには 11 時を回っていた。天文台通りを北上していたら偶然友人 H に呼び止められた。部屋に招かれちょっと話をして帰宅。
この二日間で大分陽に焼けた。腕も顔も日焼け止めを塗ったが屁のつっぱりにもなりやしない。特に顔はサングラスのところだけ白く焼け残っていてみっともないことおびただしい。