UCI 自転車世界選手権ロードエリート男子

Freire を擁するスペインか、Bettini の連覇がかかるイタリアか、それとも地元ドイツの優勝なるか。ベルギーやオーストラリアも虎視眈々とアルカンシェルを狙う。
世界選手権は今年も見どころ十分だった。
大きな集団の逃げが吸収されて残り 2 周、イタリアの Rebellin とロシアの Kolobnev が逃げに入った。ここまで逃げをつぶしてきたスペインがこの二人に追いつけない。後ろではそのスペインとドイツが牽制。ここで足を使いたくないのはどのチームも同じだ。Bettini はどうするか思案の様子。ちょっと展開にいらいらしているようだ。
ここでさすがにスペインが前を追い始めた。残り 1 周となって二人は程なくして吸収されたが、ここで Bettini が積極的に仕掛けて集団を分断。15 人ほどとなった前の集団には Freire がいない! スペイン選手でただ一人先頭に残ったのは Samuel Sanchez のみ。後ろの集団ではスペインが 5 人で列車を組んで必死で前を追うが、Bettini は再三のアタックで Schumacher、Frank Schleck と 3 人で先行。下りで Kolobnev と Evans が合流して 5 人になった。後ろからは最後の世界選手権となる Boogerd が歯をむき出しにして先頭に迫るが届きそうで届きそうにない。Freire は更にその後ろの集団。勝負の行方は先頭の 5 人に絞られる形になった。
残り 1km、Bettini は好位置につけてスプリントに備える。残り 200m、まず Kolobnev が仕掛けたが Bettini は落ち着いて対処、残り 50m で先頭に立つと銃を撃つ構えでゴール、右手を大きく突き上げて 2 年連続のアルカンシェル獲得。インタビューで涙を隠そうとしなかった Bettini、表彰台でも国歌を歌いながら涙ぐむ姿が印象的。